「韓国社会派映画監督チョン・ジヨン特集」劇場公開決定

 有限会社西ヶ原字幕社(本社:東京都杉並区)が配給を手掛ける韓国映画「南営洞(ナミョンドン)1985」(2012年)と「南部軍」(1990年)が、「韓国社会派監督チョン・ジヨン特集」と題し、4/26(土)より渋谷UPLINKで劇場公開になります。

軍事政権下の韓国における警察の非人道的な取り調べを題材にした「南営洞1985」、朝鮮戦争時の山岳パルチザンをヒューマニティあふれるタッチで描く「南部軍」(1990年)、共に韓国きっての社会派監督、鄭智泳(チョン・ジヨン)の作品で、日本初公開となります。

 公開に先立ち、両作品のマスコミ試写会を、2/13(木)、14(金)に同劇場で開催します。13日が「南部軍」、14日が「南営洞1985」、共に1回限りの試写会となります。ご観覧をご希望の方はお名前と所属を明記の上、下記問い合わせ先まで奮ってご連絡ください。席数に限りがございますので、先着40名様とさせていただきます。

■「南営洞1985」(2012年)作品紹介
軍事政権下の韓国。民主化運動家・金槿泰(キム・グンテ)は南営洞所在の公安警察で22日間の壮絶な拷問を受けた。これがアメリカの人権団体を通して国民の知るところとなり、軍事政権への不満が噴出。87年の6・29民主化宣言への呼び水となった。金槿泰は拷問の後遺症で2011年に他界。彼が残した自伝的手記を鄭智泳監督が映画化した。出演はパク・ウォンサン、イ・ギョンヨン。第17回釜山国際映画祭(2012)GALAプレゼンテーションで上映。

■「南部軍」(1990年)作品紹介
朝鮮戦争時、山岳ゲリラ闘争に身を置いた李泰(イ・テ)の自伝的手記を鄭智泳監督が映画化した。現代史のタブーとされてきた彼らを人間的に描く本作は、韓国の民主化を実感させるに十分だった。主演は国民俳優アン・ソンギ。彼と恋仲になる看護兵を、90年代のトップ女優チェ・ジンシルが演じている。157分の大作にもかかわらず、韓国公開時には国内興行成績で2位に入るヒットとなった。同年の青龍映画賞で監督賞、男優主演賞、新人女優賞など受賞。

■チョン・ジヨン(鄭智泳)プロフィール
1946年、忠清北道清州出身。1992年、ベトナム戦争に参戦した韓国兵を描く「ホワイト・バッジ」で、第5回東京国際映画祭グランプリを受賞。
2012年、奇しくも第17代大統領選挙の年に公開された「南営洞1985」では、韓国現代史に通底する国家の暴力性を正面から告発した。秘密保護法案など、個人と国家の関係が問われる現在の日本社会にとっても示唆的な作品となるであろう。

■開催概要

日時 : 2014年2月13日(木)14日(金) 15時~18時
会場 : UPLINK X (東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル2階)
URL:http://www.uplink.co.jp/
参加費 :無料
定員 :40人(先着順とさせていただきます。ご了承ください。)
申込方法 :西ヶ原字幕社に電話またはE-mailでお申込みください。
公式サイト : http://jimakusha.co.jp/movie/



映画『南部軍(原題)』および『南営洞1985(原題)』日本版権取得について

 西ヶ原字幕社ではこのたび、2本の韓国映画の日本版権を翻訳権を含むAllRightsで取得いたしました。
 朝鮮戦争下のパルチザン闘争を描いた『南部軍(原題)』(1990年)と、軍事政権下の公安警察による非人道的な取り調べを題材にした『南営洞1985(原題)』(2012年)、いずれも韓国きっての社会派監督、鄭智泳(チョン・ジヨン)の作品です。

 『南営洞1985(原題)』は2013年7月に、NPO法人在日良心囚の再審無罪と原状回復を勝ちとる会(以下「勝ちとる会」)が中心となり、東京と大阪で自主上映会が開かれました。このたびの権利取得も、勝ちとる会の出資により実現いたしました。
 劇場公開時には、日本未公開だった『南部軍(原題)』とあわせ企画上映を行い、鄭智泳監督や出演俳優を招いての舞台挨拶などを企画しています。

 2014年初頭の劇場公開、半年後のDVD発売を目指してまいります。これからも西ヶ原字幕社をご愛顧いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

2013年10月1日 有限会社 西ヶ原字幕社







映画『鯨とり-ナドヤカンダ-』ビデオグラム権取得について

 西ヶ原字幕社ではこのたび、1984年制作の韓国映画『鯨とり―コレサニャン―』のビデオグラム権を取得しました。

 崔仁浩(チェ・インホ)の小説を、裵昶浩(ぺ・チャンホ)が監督し映画化した同作は、1984年の興行成績でトップを記録、数々の映画賞を受賞するなど、韓国映画史上に残る名作と言われています。日本でも88年に劇場公開され、VHSでビデオグラムも発売されましたが、権利元の消滅に伴いDVD化がなされず、このままではこの映画を見ることができなくなってしまうところでした。

 このたびの権利取得の大きな狙いは、西ヶ原字幕社の韓国語の理解の確かさや、映像翻訳にかける情熱を、皆様に知っていただくことです。DVD発売とあわせて、セリフをすべて文法的に解説した韓国語教材、および字幕・吹き替え翻訳の過程を記した映像翻訳の教材を、白水社から出版いたします。

 これからも西ヶ原字幕社にご愛顧いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

有限会社 西ヶ原字幕社

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